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平成14年10月
NoO2-03
イレッサ錠250(ゲフィチニブ)による急性肺障害、問質性肺炎について
本年7月16日の発売以降10月 11日まで(推定使用患者数およそ7000人以上)に本剤との関連性を否定できない問質性肺炎を含む肺障害が22例(うち本剤との関連性を否定できない死亡例が11例)報告されています。これらの症例の中には服薬開始後早期(7日未満:5例、7日〜14 日:7例)に症状が発現し、急速に進行する症例がみられました。問質性肺炎につきましては、治験段階でも本剤との因果関係を否定できない症例が報告されていることから、既に「使用上の注意;重大な副作用の項」欄に記載し、本副作用について注意を喚起しておりましたが、この度あらためて警告欄等に記載し注意喚起を行うことと致しました。
本剤の使用にあたっては、下記の点に 十分ご注意ください。また、本剤によると思われる急性肺障害、問質性肺炎の発現が疑われた場合には、弊社医薬情報担当者にご連絡ください。
【ここをクリックすると症例概要を示します。】
1.本剤の投与により急性肺障害、問質性肺炎があらわれることがある
ので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認めら
れた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.急性肺障害、問質性肺炎等の重篤な副作用が起こることがあり、致命的な経過をたどることがあるので、本剤の投与にあたっては、臨床症状(呼吸状態、咳および発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査を行うこと。また、必要に応じて胸部CT検査、動脈血酸素分圧(PaO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)などの検査を行い、急性肺障害、問質性肺炎等が疑われた場合には、直ちに本剤による治療を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。
3.本剤を投与するにあたっては、本剤の副作用について患者に十分に説明するとともに、臨床症状(息切れ、呼吸困難、咳および発熱等の有無)を十分に観察し、これらが発現した場合には、速やかに医療機関を受診するように患者を指導すること。 |
警告欄を新設し、使用上の注意を内面の通り改訂いたしましたので併せてご連絡致します。
お問い合わせ先:アストラゼネカ株式会社
メディカルインフォメーションセンター
(電話:06-6453-7449)
「警告」及び「使用上の注意」
「警告」及び「使用上の注意」を下記の通り改訂いたしました。なお、改訂理由は市販後の急性肺障害、問質性肺炎の症例報告に基づくものです。
[下線部:改訂箇所]
【警告】
本剤の投与により、急性肺障害、間質性肺炎があらわれることがあるので、
胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常がが認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、患者に対し副作用の発現について十分説明すること。(「重要な基本的注意」および「重大な副作用」の項参照)
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(1)急性肺障害、間質性肺炎等の重篤な副作用が起こることがあり、致命的な経過をたどることがあるので
本剤の投与にあたっては、臨床症状(呼吸状態、咳および発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に
,胸部X線検査を行うこと。また、必要に応じて胸部CT検査、動脈血酸素分圧(PaO2)、肺胞気動脈酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)などの検査を行い、急性肺障害、間質性肺炎等が疑われた場合には、直ちに本剤による治療を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。
(2)本剤を投与するにあたっては、本剤の副作用について患者に十分に説明するとともに、臨床症状(息切れ、呼吸困難、咳および発熱等の有無)を十分に観察し、これらが発現した場合には、速やかに医療機関を受診するように患者を指導すること。
(3) AST(GOT)、 ALT(GPT)等の肝機能検査値の上昇があらわれることがあるので、本剤投与中は1〜2カ月に1回、あるいは患者の状態に応じて肝機能食査を実施することが望ましい。
また、重度の肝機能検査値変動がみられた場合には投与の中止を考慮すること。
(4)下痢及び皮膚の副作用があらわれた場合には、患者の状態に応じて休薬あるいは対症療法を施すなど適切な処置を行うこと。
(5)無酸症など著しい低胃酸状態が持続する状態では、本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある。(「相互作用」及び「有効成分に関する理化学的知見」の項参照)
(6)臨床試験において無力症が報告されているので、本剤投与巾の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意するよう指導すること。
(7)非臨床試験において本剤による QT延長の可能性が示唆されていることから、必要に応じて心電図検査を実施すること。(「その他の注意」の項(1)参照)
4.副作用
(1)重大な副作用
1) 急性肺障害、間質性肺炎(頻度不明 注1)):急性肺障害、問質性肺炎があらわれることがあるので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止、適切な処置を行うこと。
2)重度の下痢(1%未満)、脱水を伴う下痢(1〜10%未満):重度の下痢又は脱水を伴う下痢があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、速やかに適切な処置を行うこと。
3)中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑(頻度不明 注1)):中毒性表皮壊死融解症及び多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4) 肝機能障害(1〜10%未満): AST(GOT)、
ALT(GPT) の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は1〜2カ月に1回、あるいは患者の状態に応じて肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、重度の肝機能黄査値変動が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項(3)参照)
注1)第U相国際共同臨床試験及び米国第U相臨床試験(いずれも本剤250mg/日投与群)以外でのみ認められた副作用は頻度不明とした。
(訂正個所のみ掲載しております。)
<症例概要の紹介>
1
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性・年齢
男・66歳
使用理由
(合併症)
非小細胞肺癌
(脳転移)
既往歴
無し |
投与量
・
投与期間
250mg/日
・
7日間
|
- 投与開始約20週前
- 左眼瞼痙攣にて他院受診。頭部 CTで脳転移を認めた。肺X線像及びCTにて
肺癌が疑われた。
- 検査にて腺癌検出。治療目的で入院。左下葉原発の肺癌で両肺に散在性に転移を認めた。
- 投与開始約19週前
- 脳転移部にγ-ナイフ施行。
- 投与開始約18週前
- 入院。
両肺よりラ音聴取。 LDH正常。 KL−6;2510U/mL
血液ガス: O21 L投与下で Sat,95<(room air)
- 投与開始約17週前
- パクリタキセル+カルボプラチン治療を2コース実施。28%縮小。
- 投与開始約8週前
- >ビノレルビン治療を開始したが血管炎のため1回で中止。
- 投与開始約7週前
- 左胸水に対しドレーン挿入。その4日後、ピシパニール胸腔内投与。
- 投与開始約6週前
- ドセタキセル(weeklv)投与開始。
- 投与開始日
- 本剤の投与を開始。
KL-6;4280U/m1。 血液ガス Sat,80-60台。
Fi02 100%吸入下で
Sat,90>・
- 7日目(中止日)
- 夜より咳嗽出現。
呼吸苦出現し、本剤投与中止。 PaOzの低下と胸部
X線上、網状影の急激な増加を認め.
- 肺炎、問質性肺炎、癌性リンパ管症等を考え、ビアペネム、酸素投与、
- メチルプレドニゾロン1000mgのパルス療法開始。
- 中止翌日
- 02 100%とするも効果乏しく呼吸苦改善のため塩酸モルヒネ投与。
- 中止6日後
- 死亡。
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(投与1カ月前) |
(投与前日) |
2日後 |
3日後 |
5日後 |
| 体温(℃) |
36.0 |
36.6. |
37.0 |
36.6 |
36.7 |
| 白血球数(/mm3) |
9690 |
8230 |
23920 |
29000 |
28190 |
| 好中球(%) |
75.9 |
74.7 |
94.6 |
96.0 |
97.9 |
| 好酸球(%) |
5.0 |
0.9 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
| リンパ球(%) |
12.3 |
11.1 |
3.4 |
2.5 |
1.4 |
| ヘモグロビン(g/dL) |
11.3 |
11.7 |
12.7 |
12.6 |
13.1 |
| ヘマトクリット(%) |
34.3 |
35.3 |
38.5 |
37.9 |
38.5 |
| LDH(IU/L) |
337 |
433 |
403 |
429 |
671 |
| CRP(mg/dL) |
1.01 |
0.37 |
21.69 |
8.54 |
11.93 |
|
| 併用薬 |
ランソプラゾール、酸化マグネシウム、トリアゾラム、エチゾラム |
2
|
男
67歳
非小細胞肺癌[腺癌]
(多発性 筋炎)
(アルコール性肝 硬変)
(肺アス ペルギル ス症)
既往歴:
アルコール歴(焼酎1合):
喫煙歴(20本×40年)
:
高血圧 |
投与量
・
投与期間
250mg/日
8日間 |
- 投与開始約4年前
- 肺癌(adeno alveolar cell type) と診断
- 投与開始約3年半前
- 右下葉切除術施行。
- 投与開始約3ヶ月半前
- 約3ヶ月間にわたり化学療法(塩酸ゲムシタピン800mg/m2, ドセタキセル50mg/m2)
4クール施行
- 投与開始5日前
- 38℃台の発熱発現。シプロフロキサシン300mg/日点滴静注開始
CRP: 9.72 、PaO2 80torr(N/C:
1.5L)
- 前日
- 解熱傾向にあり。 CRP: 7.8 。
- 投与開始日
- 本剤の投与を開始
- 投与開始3日頃
- 両下肢と背部に円板状の直径5cm×5cm程度の皮疹出現
CRP:9.5、 PaO2:72torr(N/C: 1.5L)
、クリンダマインン600m/日点滴静注併用開始。
- 投与開始5日目
- CRP:6.7、 PaO2:66torr(N/C: 1.5L)
- 投与開始7日目
- 38℃の発熱発現。 PaO2:108torr(N/C :5L)、
CRP: 8.73
胸部 X線にて左中肺野に硬化像出現.血中アスペルギルス抗原(+)であり、
真菌感染に対しイトラコナゾール200mg/日投与を再開。 シプロフロキサソンの投与は硫酸セフピロムに変更。
- 投与開始8日目(中止日)
- 夕方より酸素化悪化。オキンマイザー10Lにて
SpO2: 90〜94%
胸部X線にて左全肺野に淡いスリガラス影が出現
胸部CTにて左全肺野に非区域性の淡いスリガラス影が出現
薬剤性間質性肺炎を疑い、メチルプレドニゾロン2g/日パルス開始。
真菌に対してはイトラコナゾールの投与を中止し、アムホテリシン
B 1mg/日より点滴静阯開始 本剤の投与を中止。
- 中止翌日
- オキシマイサ゜-12L・ PaO2: 66torr、 CRP:
14.63、 LDH上昇。画像上も更に悪化。
- 中止3日後
- ジャクソンリース 15Lにて Sp02:99%。
患者の苦痛が強く、塩酸モルヒネ、ハロペリド‐ルによる鎮静開始。
- 中止4日後
- 死亡
|
(投与約 |
(投与 |
投与 |
投与 |
投与 |
投与中止 |
投与中止 |
|
4ヶ月前) |
前日) |
2日目 |
5日目 |
7日目 |
翌日 |
3日後 |
| 体温(℃) |
36.7 |
37.0 |
36.9 |
37.1 |
37.5 |
36.8 |
36.8 |
白血球数
(/mm3) |
11100 |
11700 |
10900 |
9100 |
11500 |
17000 |
28000 |
| 好中球(%) |
77.9 |
82.3 |
− |
71.2 |
− |
− |
− |
| 好酸球(%) |
1.6 |
0.3 |
1.0 |
1.1 |
3.0 |
- |
- |
| リンパ球(%) |
16.5 |
13.0 |
15.0 |
17.1 |
11.0 |
4-0 |
2.0 |
| ヘモグロビン(g/dL) |
9.8 |
8.0 |
7.6 |
8.2 |
8.6 |
9.0 |
37508.0 |
| ヘマトクリット(%) |
28.8 |
23.9 |
28.8 |
24.6 |
25.8 |
26.7 |
28.4 |
| LDHqU/L) |
177 |
260 |
268 |
276 |
355 |
512 |
822 |
| CRP(mg/dL)J |
4.05 |
7,80 |
9.35 |
6.70 |
8.73 |
14.63 |
12.73 |
|
| 併用薬 |
センノシド、エチソラム、アロブリノール、メコパラミン、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、
ファモチジン、エスタゾラム、スルファメトキサゾール・トリメトプリム、リン酸ベタメタゾンナトリウム、
フドステイン、塩酸タムスロシン、アルファカルシドール、エバスチン、リン酸コデイン |
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