オメプラール注用をヴィーンDに混注厳禁!

オメプラール注用をヴィーンDに混注すると、その時間経過により色調変化しますよ!
酸性(pH7以下)の輸液製剤に混注するのは避けましょう!
オメプラール注用を輸液製剤に混注した際は、混注後15分は経時的に観察し配合変化がないのを確認したうえで投与しましょう!

オメプラール注用20mgを5%ブドウ糖液5mlに溶解し、ヴィーンD500mlに混注し、
混注0分後、5分後、15分後、30分後、60分後の様子を次に示します。

混注して数分後からやや微黄色に着色がみられ、15分後には、明らかな薄赤色の着色が目で確認でき、時間の経過とともに褐色へと変化しました。ラベルの部分が色調変化がよりわかりやすいと思います。

(資料)パンフレット「オメプラール注用20配合試験成績」よりオメプラール注用20のpH変動試験結果

試料 規格pH 試料pH 添加試液 変化点pHまたは最終pH 移動指数 変化所見 希釈試験
希釈直後 30分後 1時間後 3時間後
オメプラール溶液
(20mg/20ml生理食塩液)
10ml
9.5〜11.0 10.14 0.1mol/L-HCl
0.35ml
5.28
(変化点pH)
4.86 微黄色・澄明 無色・澄明
0.1mol/L-NaOH
10.0ml
12.70
(最終pH)
2.56 変化なし

オメプラール注用20mgを生理食塩液20mlに溶解すると、pH10.14というアルカリ性である。0.1mol/L-HCl を0.35ml添加すると、移動指数4.86で酸性側に移動しpH5.28で微黄色・澄明に変化することを示している。
0.1mol/L-NaOH を10.0ml添加すると、移動指数2.56でアルカリ側に移動しpH2.70で変化は見られなかったことを示している。

(資料)「注射薬調剤監査マニュアル」よりヴィーンD注のpH変動試験結果

試料 規格pH 試料pH 添加試液 最終pH 移動指数 変化所見
ヴィーンD注
10ml
4.0〜6.5 5.28 0.1mol/L-HCl
10.0ml
1.44 3.84 変化なし
0.1mol/L-NaOH
10.0ml
11.87 6.59 変化なし

ヴィーンD注は、pH5.28という酸性である。
0.1mol/L-HCl を10.0ml添加すると、移動指数3.84で酸性側に移動しpH1.44で変化は見られなかったことを示している。
0.1mol/L-NaOH を10.0ml添加すると、移動指数6.59でアルカリ側に移動しpH11.87で変化は見られなかったを示している。

<<考察>>
色調変化の実験結果より、オメプラール注用をヴィーンDに混注すると配合変化がおこり、混注後時間の経過とともに微黄色〜薄赤色〜褐色へと変化がみられることがわかった。
pH変動試験結果から、オメプラール注用は少量(0.35ml)のHClを添加すると速やかに酸性側に移動すること、また、ヴィーンDは500mlで、オメプラール5mlの100倍ということから、両者を混注するとヴィーンDのpH5.28近辺になると推定される。
オメプラール注用はpH5.28では、微黄色・澄明に変化するので、着色したと考えられる。

同様に他の酸性の輸液製剤への混注も同様の配合変化が推定されるので避けなければならない。
また、混注15分後には、目で明らかな色調変化が認められることから、オメプラールを輸液製剤に混注した際は、混注後15分は経時的に観察し配合変化がないのを確認したうえで投与すべきであろう。



オメプラール注用20mgを5%ブドウ糖液5mlに溶解しヴィーンD500mlに混注した様子の拡大図